マスターカードの歴史


マスターカードの歴史_アイキャッチ
世界中で通用するクレジットカードの国際ブランドとして世界210を超える国や地域に展開しているのが、「買えるものはマスターカードで」のキャッチフレーズで有名なマスターカードです。現在でも規模拡大を続けるマスターカードは、どのような成り立ちを経て現在のような国際ブランドとして成立したのでしょうか。今回はマスターカードの成り立ちとその歴史について、大まかに見てみましょう。

地元の商店向けの特別の銀行券からはじまったマスターカード

現在のマスターカードにつながる仕組みの誕生は、1940年代後半にアメリカのいくつかの銀行が、地元の商店向けに特別な発行券を提供したのがはじまりであり、この発行券は対象となる地元の商店であれば現金と同様に利用することができるものでした。その後10年間はいくつかのフランチャイズが発展しますが、その仕組みは発行券をカードに置き換えたものであり、各主要都市にある銀行のうちの一行が提携先として選んだ加盟店に対しカードを支払手段として認めるものでした。

ICAの設立と進んだ組織化・国際化

1966年にはアメリカ全土のフランチャイズ・グループの一つが、マスターカード・インターナショナルの前身であるインターバンク・カード・アソシエーション(Interbank Card Association = ICA)を設立します。ICAは特定の銀行が単独で支配する形態ではなく、組織を運営するために委員会を設立したことがあげられます。この委員会が信用照会や決済に関する様々な規則が定め、その規則に基づいた厳格な運用を目指すことが類似する他組織とは異なる点でした。委員会の権限は極めて大きく、その役割は規則の決定だけではなくマーケティングやセキュリティ、組織運営の法的側面についても委員会の担当となります。
ICAは1968年にメキシコのBanco NacionalやヨーロッパのEurocardと提携、日本のメンバーがICAに加盟するなど、現在のクレジットカードの国際ブランドへの一歩を踏み出しました。
1970年代後半にはアフリカやオーストラリアなどの地域もメンバーに加盟するようになったことから、名称をICAからMasterCard International(マスターカード・インターナショナル)に改めます。
1980年代に入ると世界各地への進出を積極的に進め、アジアとラテン・アメリカを皮切りに1987年には中国、1988年にはソビエト連邦(現在のロシア)でマスターカードの発行がおこなわれます。

国際化の一段落とオンライン決済への対応

西側諸国のリーダーであったアメリカから生まれたマスターカードは、1980年代末には世界各地への進出を成し遂げ、名実ともに国際ブランドとして通用するようになります。
そのマスターカードが次の進出先として選んだのが、急速に普及したインターネット(オンライン)決済の世界でした。1985年にはCirrus (シーラス) ATMネットワークを取得し、1991年には世界初のオンラインデビットカードネットワークでとなるMaestro (マエストロ)の提供をはじめます。2009年から2012年にかけて、マスターカードは革新を見据えた買収をおこないますが、その中にはのちにマスターカード ラボでマスターカードの新しいアイデアを提供するOrbiscom(オービスコム)やDataCash(データキャッシュ)、Travelex (トラベックス)などの会社が含まれていました。これらの会社が開発した様々なオンライン決済テクノロジーを活用することで、マスターカードはクレジットカードを含む世界のペイメント(決済)業界のリーダーシップを握っています。

おわりに

このように地域の銀行の商店というごく小さな関係からはじまったマスターカードは、現在では210の国と地域で通用する世界での7つしかない国際ブランドとして広く認知されるまでに成長しました。現在でもオンライン決済という新しいフロンティアへの進出を進めるなど、その歩みを止めていません。

The following two tabs change content below.
お金とクレカの歩み

お金とクレカの歩み

お金はいつから存在する?カードローン、クレジットカードの決済方法の歴史は?といったお金にまつわる話